症例
肥満細胞腫

概要
血管のまわりなどにあり、免疫機能をもつある種の造血幹細胞(肥満細胞)が腫瘍化する病気です。 原因は、はっきり分かっていませんが慢性的な炎症から生じることがあるとされています。目の周りや耳に発症する皮膚型のものと、脾臓や肝臓、消化器に発症する内蔵型のものがあり、猫では前者は良性、後者は悪性のことがよくあります。猫の皮膚の腫瘍の中では2番目によくみられる病気です。
症状
皮膚にしこりがある、皮膚が腫れる、皮膚があれる、毛が抜ける、嘔吐、下痢、食欲がない
治療
一般的には外科的治療となり、腫瘍部位だけでなく正常な組織までを切除します。外科手術が向かない場所に腫瘍が発生した場合、内科的治療も行うことがります。
当院での治療例
ペテモどうぶつ医療センター名古屋腫瘍科症例
診断名 | 肥満細胞腫(ラブラドール・レトリバー、11歳、未避妊雌) |
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受診理由 | 胸と肘にあるできものが大きくなってきた |
検査 | 前胸部と肘に腫瘤を認め、針生検を実施したところ肥満細胞が多数採取された |
治療 | 術後は残った腫瘍細胞に対して抗がん剤による治療を実施 |
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